水漏れを防ぐための緊急対応マニュアル

トイレの詰まりで水が少しずつしか流れないという症状が見られる場合、その原因を特定することが適切な対処法を見つける第一歩となります。この「詰まり気味」の状態の最も一般的な原因は、やはり日常的な使用方法に関わるものです。まず、最も多いのはトイレットペーパーの使用量が多すぎる、あるいは一度に大量のトイレットペーパーを流していることです。日本のトイレットペーパーは水に溶けるように作られていますが、量が多すぎると溶けきる前に排水管のカーブ部分で塊になってしまい、水の流れを阻害します。特に節水型トイレは一度に流れる水の量が少ないため、トイレットペーパーを多めに使うと詰まりやすい傾向があります。次に、水に溶けにくい異物を流してしまったケースです。トイレットペーパー以外の紙製品、例えばティッシュペーパー、キッチンペーパー、新聞紙などは水に溶けにくく、排水管内で形が崩れずに引っかかりやすいため、詰まりの原因となります。また、おしり拭きシートやウェットティッシュも、製品によってはトイレに流せないものがありますので注意が必要です。これらは水を含むと膨張し、繊維が丈夫なため排水管の途中で絡みついて頑固な詰まりとなることがあります。さらに、生理用品やおむつ、ペットのトイレ砂なども絶対に流してはいけないものです。これらは吸水性が高く大きく膨らむため、すぐに排水管を完全に塞いでしまう可能性があります。トイレットペーパーや異物以外では、排泄物自体が原因となることもあります。特に固い便や、粘性の高い排泄物などが、排水管のカーブ部分に滞留し、そこにトイレットペーパーなどが絡みつくことで詰まりの原因となることがあります。また、トイレ用洗剤のジェルタイプなどが排水管の内側に固着し、それが原因で水の通り道が狭くなるというケースも稀にあります。これらの原因物質が完全に水の通り道を塞いでいない場合に、「少しずつ流れる」という症状が現れます。つまり、これは詰まりが進行中であるサインなのです。この段階で原因を特定し、適切な対処を行うことが、完全に詰まってしまうのを防ぐために非常に重要です。